思い出深い場所

もう地震にも気付かないくらい仕事に追われている中、ふと先輩が「会社の近所の飲み屋がつぶれたね」という話をしてくる。
入社1年目のちょうど今頃、先輩とその店で高い酒を飲みながら、仕事でこんなことしたいよね、あんなことできたらいいねと、ひたすら夢を語っていたら、終電に間に合わなくて、寒い中ひたすら甲州街道を歩いて帰った。以来、その店には一度も行ってない。
あの時、たしかに自分はいろんな夢を語ってたはずなんだが、何を話していたのか、完全に忘れてしまった。そんなに昔の話じゃなのに。
最近、先輩も自分もやたらと忙しくて、そんな折にその店がつぶれたと聞いて、完全に作業の手が止まってしまった。俺はその夢の何割を達成しているんかな、と。

すまん、それだけ。