逃げるか遊ぶか

昼休みに仕事関連でニュース早読みをしている中で見つけた興味深い記事(ユーザ登録が必要かもしれない)
日経ITPro / 人はなぜ「自分は大丈夫」と思うのか(後編)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20070409/267754
シアトル住民の津波に対する意識として次のように紹介している。

米国西海岸は東海岸と時差が3時間あるので,(ニューヨークが朝9時になる)午前6時から仕事が始まります。だから午後3時には,仕事が終わります(中略)だから彼らは,午後3時から9時までの6時間,船遊びをするというのです。
彼らは「津波のリスクは知っているが,毎日海で遊んで楽しく暮らしているので,津波ごときでそれを放棄するつもりはない」と言い切ります。津波が来たらどうするの,と聞くと「逃げる最善の方法を考えている。それでダメだったら仕方がない」と言うのです。
彼らは,完全にリスクとコミュニケーションができており,津波のリスクを理解した上で,生活をしているのです。

この人(片田敏孝氏)の指摘はなかなか面白くて、リスクを知りつつそれを忘れてしまうのと、リスクを理解したうえで自分の欲求も含めて最善の策を選択するのとは違うでしょう、という話である。海外では危険ゾーンには "At your own risk" と書いてあって立入禁止とは書いていない、というのは良く聞く話ですが(お目にかかったことはない)多分そのあたりの思想が日本では違うのでしょう。立入禁止にしても警報にしても(この記事の本旨である情報セキュリティにしても)変な正義感を土台にしているのが問題なのかもしれない。
と、立入禁止を突破する回数が年々増えてきている自分は、大きく頷いてしまう。うんうん。