マッケンジー彷徨

マッケンジー彷徨

マッケンジー彷徨

今年の夏に三浦半島カヤック1日体験してから、ここしばらくカヤック欲しい病に取り憑かれてます。子供の頃、変速機付きのチャリとかファミコンとかひたすら欲しがったのとなんか近いかも。病気です。

色々調べようと思って、ジュンク堂カヤックコーナーの所に行ったら、この本が新刊として平積みになっていたので、カヌーライフのバックナンバーを買おうとしていたのですが、代わりにこれを購入。

マッケンジー川は北米第二の大河。カナダ内陸から流れ出るこの川は最終的に北極海に注ぐ。カヤック乗りには有名な川らしい。著者はアマゾン川下りとか、アラスカ〜カナダカヤック旅とか、色々経験豊富なフリーライターさん。折りたたみカヤック・フェザークラフトK1で漕ぎ出てみると、集落の川べりではどこでも現地の酔っ払いが待ち構えていて、ビール飲んでいかないか?とポテトチップス片手に宴会モードに突入。青い空、鬱蒼とした森。素晴らしい景色が続く中で、常にヒグマの気配におびえながらキャンプ泊を繰り返し、大きな街が出るとまた酒盛り。

雨が降り続いたり、気温差が激しかったりで、川の自然はとても厳しいが、街の人達はカヤック乗りを旅人と認知していてみんなとても優しい。厳しい自然を乗り越えてその優しさにうまく乗っかってる感じがする。いいなあ。うらやましい。

これだけうまくやっているのは相当な経験があるからだろうね。たまにカットインするアマゾン川下りのエピソードや、魚をモリで一発で仕留める極意(一体誰向けのアドバイスだ…)など、それぞれ凄まじい内容で飽きない。「旅のゴールについても何も変わるわけでないのに、何を期待して旅に出るのだろう」とか、各所でちょっと表現が臭い(ごめん)のだけれど、その表現を支えるだけの重厚さがこの旅にあるように思う。所々で野田知佑さんの「北極海へ」の話が出てきていて、この本も読んでみたくなった。

というわけでファルトカヤック欲しい。フェザークラフトは手が出ないけど。もう少し人並みの生活をせぇという指摘もあるのだが、どうしようか…。