建水→元陽→金平 (9/24〜25)


建水を出て、唐辛子を売る人達がたむろする村などを通過すると土砂降りの雨が降ってきた。少しずつ民族衣装を着た女性も増えてくる。いよいよ近づいてきた感じがするけど、あたりは真っ白で何にも見えない。
売店のおばちゃんにカップラーメンをもらって少しずつ坂を下っていく。新調したばっかりのチャリのブレーキシューはこの坂で一気に減ってしまった。
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雲を抜けると、突然現れた大河。これが元江。ベトナムでは Song Hong(赤い川)と呼ばれて、この川がハノイまで流れていきます。まるでジオラマみたいな地形。完全にVの字地形で唖然としてしまいました。
川の名前の通り、このあたりの土の色は鉄分で赤くて、その土が川に流れ込むために川はやや赤みがかっています。この川までの下りで標高差1700mも下ってしまった。この写真を撮ったところからまだ河岸まで道路沿いに20kmもあります。すごい。
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川まで下って、もう一度山を登り返し。棚田観光の起点となる元陽・新街鎮まで登ります。距離が30kmしかないのに、1200mも登ります。さすがに苦しそうな顔をして登っていたら地元の人も応援してくれた。途中から雲の中を走っていたけれど、新街鎮の手前で雲の上に突き出て棚田が現れた。昆明から350kmくらいでしょうか。長い道のりでした。
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雲の中の新街鎮。着いたころには日没寸前でした。お疲れさん。
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新街鎮のホテルで目を覚ますと雨。棚田は日の出の時間が一番美しいとかでせっかく早起きしたのに、棚田は雲の中。壩達梯田(バーダー棚田)への分岐での写真。ホントはここでお金を払わないといけないらしいのだけど、朝早かったせいか、スルーでした。いい加減。。
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壩達の手前で取った一枚。雨が止んで、奇跡的に上層の雲と下層の雲の間に入って、いい写真が撮れました。
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壩達で粘って取った一枚。せっかく苦労してやってきた棚田なのに、ほとんど雲がかかって見えなかったけど、一瞬雲間から太陽が出て虹が出た。こんなことがあるんだね。ちょっとうるっときた。
中国はこの棚田を世界遺産にしようとしているらしいです。いずれまた来ないとね。晴れた日に。
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新街鎮から南に抜けて、坂を下りきったところ。この坂も1500m近い標高差を一気に下ってしまった。坂を下りきると、黒基調だったハニ族の衣装は、薄手の白基調のスカートの民族の衣装(ミャオ族かヤオ族?)に変わった。
この後、山を越えるたびに違う民族衣装を着た人々が次から次へと登場。あんまり人に向けて写真を撮ると、お金を請求されることもあるよっていう話なので、今回の旅ではほとんど民族衣装は取らなかったけど、一番民族衣装の多かった町で取れた一枚。さすがに距離が遠すぎるか。。
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老勐河沿いにチャリを漕ぎます。この川はベトナムまで流れて Song Da(黒い川)と呼ばれ、その後 Song Hong に合流しハノイに流れていきます。川沿いではバナナの栽培が盛ん。棚田はめったに見ない。居住標高で住んでいる民族や農産物が次々と変わって行くのが見れるのはとても面白い。
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この後川から道は離れていき、手元の地図ではまっすぐ金平(金河県)に突き進むかように描いてあったけど、1200mUpの峠が1つありました。そういう大事なことをなぜ地図に描かない。中国人には峠という概念がないのかしら。。
標高が上がるとまた棚田も少しずつ出てきます。このあたりの集落は、九十九折りのカーブごとに家が一軒ずつあるような集落で、山の上から下まで家も棚田も絶えることがない。とてもきれい。バイクが生活の足になってました。
なんとか必死こいて峠の頂上付近まで辿り着いて一枚。嬉しさのあまり何枚も写真撮った。
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峠を越えたと思ったら、この後さらに高い峠がもう一つありました。恐るべき雲南。このあたりの地形はかなりボコボコしているのに、これでもかというくらいに棚田が作られている。斜面下の窪地の棚田の作り方は面白い。
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峠を越えたら、てっきり後は全部下りだと思っていたけど、この後さらに金平まで登り。さすがに日が暮れて、金平に着いたのが22:30。お疲れさん。
翌朝起きたら土砂降り。さすがにもういやだ。チャリをばらして輪行バッグに入れて、急いでタクシーを捕まえて、長距離バスの発着するバス停へ。乗り込んだバスは軽やかに2000m近い峠を越えて、そのまま一気に河口まで180km移動。費用はたったの35元(約500円)ううむ、安いぞ…。