2012西ベンガル〜シッキム自転車旅

2012年のGWを使って西ベンガル〜シッキムの山中をチャリで廻ってきました(4/28〜5/5)。シッキムは特別許可のいらない南半分をメインに回りました。
sikkim

■ 目次

  1. シリグリ(Siliguri)〜ダージリン(Darjeeling)
  2. ダージリン(Darjeeling)〜ペリン(Pelling)
  3. ペリン(Pelling)〜タシディン(Tashiding)
  4. タシディン(Tashiding)〜ガントク(Gangtok)

■ シッキムについて
ネパールとブータンに挟まれて中国側にポコッと飛び出たインド領がシッキム(Sikkim)。元々チベット仏教を母体とした独立王国で、政治的な経緯から今はインド領ですが、居住民の大多数が仏教徒という不思議ゾーンです。
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周囲の人達が色々流動した結果、モンゴロイド系の人達が多く住んでいます。さらにネパール語が共通語として話されています。日本人は顔付きから現地の方と同化してしまい「お前、ネパリだろ?」と聞かれることもしばしば。この傾向はダージリンあたりの西ベンガル高原地域まで大体おんなじ(上はDarjeelingの手前での写真)
食文化も独特で、特にインド他地域では基本NGの飲酒がシッキムではオッケーです。シッキムだけのビールもあるし、バーも多数あります。道端に朝から飲んだくれているじいさんもいます。食べ物としてはモモ・チョウミン(焼きそば=炒面)などネパールでもあるものがいくつかあり、「あれ?ここはネパール?」という感じがどことなく漂う。
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平均標高が高いので割りと涼しめ。日本の山と植生が近くてインドっぽくない不思議な感じ。インド各地から観光客が涼みにやってきます。地図上ではかなりの「僻地感」があるのですが、場所によってはゲストハウスなんかも過剰なくらい充実してて意外な感じがしたものです。帰りの飛行機で一緒になった日本在住インド人研究者曰く、「日本でいえば箱根とか日光だよね」とのことで(若干誇張あるけど)まあ言い得てるのかなと。なので割と安心して旅行できます。

■ 地形
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シッキム南部〜ダージリン(Darjeeling)周辺は川沿いの標高が300〜500m程度しかないのに対し、メイン居住地が1500〜2000mにあります。なので街の間の移動が基本的に峠越え・谷越え。チャリでの移動はこの標高差を見越しての移動が必要。
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どうしてだか、周りより標高の高い峠を中心として街が発展している傾向があって、この辺りの文化はこの地域にかなり特化した特徴に感じました(上の写真は、中央だけでなく左上隅の遥か遠くの峠にも注目!)
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地元の人達は乗り合いジープを使って移動していて、変なところに行かない限りジープ交通網を使って不自由なく移動できます。チャリはいらんのではないかと思うことも結構あって。大抵のチャリダーは、登り勾配をこのジープに載せてクリアしてるっぽいです。自分の中ではジープは反則技なんで、すべてチャリ漕いでクリアしたのだけれど、なかなか大変な目に遭った。というわけで素直にジープ利用をお勧めします。

■ 装備
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サイドバック+登山用ザックを、以前ヤフオクで買ったMTBに付けて移動。一昨年の雲南ベトナムとおんなじスタイル。今回はシュラフ・マット類は持っていかず。観光地なので宿は大概の町に様々なランクであるのでトレッキングにでも出ない限りシュラフ系は不要です。今回はルート記録用GPSにOregon 450を持参。

■ 参考文献・情報源
Lonely Planet の NorthEast India が大変参考になります。Indiaの北東地域抜粋版というだけですが、この地域を回るのに十分です。

Lonely Planet Northeast India

Lonely Planet Northeast India

結局この地域の地図で一番参考になったのは、Lonely Planetのガイド中に記載されていた地図だったりしました。小さなサイズでいい加減な様に見えてかなり正確。現地でいろんな地図見ましたが、いい加減なものが多くて全然ダメ。例えばDarjeeling〜Jorethang間の道路はGoogle Mapsでも記載がないのですが、唯一 Lonely Planet の地図に表示があります。地図だけではなく、パーミットの取り方やマニアなゴンパの歴史的経緯とかも書いてあって、とにかくすごい本。相変わらず難しい英語なんだけどそれを差し引いても使いどころはかなりあると思う。

ネットの情報では、インド旅行の定番indiamikeの掲示板が参考になります。特にシッキム・パーミットは状況がコロコロ変わるので、事前に調べておいた方が無難。

共通語がネパール語とのことで、指さしネパール語をおまけで持っていったらこれがなかなかに使えて面白かった。ネパール語は以前ネパールトレッキングでいくつか教えてもらったのですがその復習も兼ねて。もちろん英語だけで不自由はありませんが、ネパール語を話す観光客はあんまりいないらしく、その分だけ相当に喜ばれます。それがきっかけで酒をもらったことが2度ほど。楽しい。

旅の指さし会話帳25 ネパール(ネパール語) (旅の指さし会話帳シリーズ)

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