シリグリ〜ダージリン(4/28〜29)

2012西ベンガル〜シッキム 目次
デリー空港からインド国内線に乗って、ダージリン観光の起点となるシリグリ(Siliguri)に最も近いバグドグラ(Bagdogra)空港に着いたのが13時過ぎ。ここからチャリこいでも、日没までに最初の目的地・ガルション(Kurseong)*1に着けないのは明らかなのに、もう我慢出来なくて漕ぎ始めてしまう。いきなり初日から1400mの登坂です。なんでしょうね、仕事じゃ満たされないなんかでしょうか。

バグドグラ空港で輪行解除中。頼んでないのに手伝ってくれる人とか登場。どこの国でもこういう人、必ずいるよね。

P4280081

シリグリ〜ダージリンは、狭軌軌道の蒸気機関車(トイトレイン)が走っているのですが、一昨年〜昨年の大雨でシリグリ〜ガルション間で土砂崩れがあり、鉄道はガルション〜ダージリンの部分運行中。

P4280087

という話だったのだけど、地元の足となるディーゼル列車のみシリグリのあたりで運行中でした。この列車も残念ながら途中までしかいかないようだった。

P4280088

道路は、シリグリからダージリンまで鉄道に沿って続いてます。シリグリの北10kmくらいから登りになり、列車が登れる3%ちょいの勾配が延々と続く。土砂崩れがあったのは道路も同じで、しかも崩れているのは1箇所ではないようで、いろんな場所で「こっちに迂回しろ!」って教えてくれる。でもわざわざチャリで来る奴もいないようで随分珍しがられた。迂回路は基本的に勾配が急で、なかなか殺人的。

下の写真は、標高700m付近の迂回路から、下に見える鉄路を取ったもの。土砂崩れでごっそりレールがなくなっていて、そのまんまになってました。復旧工事してる気配もない。

P4280095

この調子だとこの区間の鉄道廃線もやむ無しといった感じでしょうか。一番迂回路が激しかったのはガルション手前の10km。鉄道は長い距離をかけて、ゆっくり山を登るのですが、迂回路はこの区間を直登するので、15%はあろうかという勾配が続いてました。ちなみにここで日が暮れてしまいナイトラン。

後で聞いた話ではこの付近、日没後に人殺しの強盗が出るそうで地元の車も夜を避けるとか。後で聞いてぞっとした。素直に空港からタクシー輪行すれば良かったね。

ガルション(Kurseong)で無理くり宿に飛び込んで翌日ダージリンを目指す。町の中を普通に線路が通ります。線路越しにお店が並んでいて不思議な光景です。線路に腰かけたり、車を駐車しちゃったり。家庭ごみを線路上で燃やしてる豪快なおばちゃんもいました。

P4290103

それにしても山の急斜面を鉄道と道路が並走しているのは圧巻。こんな所を鉄道通すとかすごいよね。かつてはこの線路を利用してダージリンの紅茶が世界各地に運ばれたのでしょう。歴史の重みを感じます。景色も物凄い。

P4290107

グーム(Ghoom)駅がちょうどガルション〜ダージリン間の峠にあたる駅。標高2100mだからガルションから700mアップ。きつい。雲の中でした。ダージリンに向かってここから下りになります。日の出を拝む観光地・タイガーヒルは、ここから更に山に登ったところにあります。

P4290122

グームから坂を下ったところにあるバタシア・ループ(Batasia Loop)ここで鉄道はループしてダージリン方向に一気に降りて行きます。

P4290124

ループを蒸気機関車が通らないか待ち構えていたけど、結局なかなか来なくてチャリで進んだら、ちょうどその公園の下でトイトレインと通り過ぎた。おしい…。
聞いていた通り、ちっちゃい機関車でした。このちっちゃい汽車が、今まで登ってきた区間を登って来るのかと思うと、相当な頑張りやさんです。フォルムがかわいいだけじゃなくて、景色と本当によくマッチしてる。

P4290129

ダージリン遠景。ほんとはこの背後にカンチェンジュンガが見えるらしいのだけれど、全く見えず。けれどあとでシッキムに入ってからその姿に感動しました。

P4290141

*1:Google曰く「クセオン」らしいのだがこれは明らかな誤り。Wikipediaには"Khar-syang"となっているのだが、地元の人の発音ではどう聞いても「ガルション」にしか聞こえなかった。あまり一般的な表記でないかもしれないけど、これで通してみます。