カルドン・ラ 敗退.. (7/28)


カルドン・ラ(Khardung La; カードン・ラ、カルドゥン・ラ)は、レーの北部にある峠。標高 5606m
このカルドン・ラが自動車が越える峠としては世界最高である、とインドの人々は主張する。しかし一般的には 5606m は誤りであり、実際には 5359m しかないとも言われている(おそらくそれが真実)しかし地元の人々は 5606m あると胸をはる。いわく付きの峠。
で、1日チャレンジのつもりで行ってみることにした。
カルドン・ラにいくには、ILP(Inner Line Permit) という許可書が必要なので、飛行機でレーに到着したその日に ILP を取得してその翌日早朝に登り始める作戦を考えていたのだが、「日曜日なので許可書は出せない」と言われてしまい、翌日月曜の朝一で、ILP を取得してそのままアタックすることに変更。
翌日、旅行代理店をあっちこっちまわり、パスポートのコピーを取ったりしているうちに 13 時になってしまう。ILP の取得は、原則 4 人以上 1 グループで行動することが義務づけられているが、一度発行してしまえば、グループを離れてしまっても問題ない。自分の場合、カルドン・ラにいくためのグループ残り3人をアレンジして(つまりでっちあげて)もらい、ILP を作ってもらった。
1人100ルピーなので、4人分400ルピー支払い。峠に登るだけで 1000 円相当の許可書発行。まあ、これもネタのためです。
(※ この ILP の取得条件・利用方法は流動的なようです。利用される方は最新の状況をご確認の上旅行することをお勧めします。念のため)

で、代理店のおやじとの会話。

「で、これからカルドン・ラへはどうやっていくんだ?」
「自転車でいくんだ。いまから。」
「なるほど。じゃあジーブは手配したのか?」

へ?

話していてその時はまったく意味がわからなかったのだが、レーの街には、自転車をレンタルし、おまけにその自転車をカルドン・ラまでジープで運んでダウンヒルを楽しませてくれる店があるらしい。チャリで登っている時に上から小綺麗な服を来た人々がたくさん MTB で下りてきてようやく意味がわかった。そりゃあ、まあ、楽しかろうよ。


カルドン・ラの登り始め。カルドン・ラは、レーの街のこの地点から北に 39 km。勾配は 4〜5 %でほぼイーブン。この緩い勾配で行きつ戻りつして、じわじわ標高を稼ぎます。路面はやや荒れているものの途中まで全舗装で非常に登りやすい。こんな感じ。


インド公式を信じて 5600m としても上昇量 2000m ちょいなので麦草峠を茅野から2回分くらいな感じで思っていたのだが、スタートですでに標高が 3500m あるため、かなり息が切れる。


この付近がスタートから 25km 地点、大体標高 5000m の場所で、South Pullu というチェックポイントがある。ここで ILP を提示。ここからカルドン・ラは真正面に見えているのだが、なかなか近づかない。標高 5000m というのが一つの壁で、これを越えると、風邪を引いたみたいに全身がとてもだるい。峠が近づくにつれて未舗装箇所も増え、アーとかガーとか叫びながら登ってたけど、残り 7km で完全に意識朦朧としてしまい、断念。


ちょうどこのあたり。ああ、峠が見えているのに。レーを出て 6 時間弱で、泣く泣く退散。かっこわる。

宿に戻って晩飯つくってもらうが、呼吸が落ちつかくて、なかなか物が喉を通らず。飛行機で到着した翌日としてはまあよくやった方?死ななかっただけましか..

カルドン・ラは、その峠を越えた向こう側のヌブラ(Nubra)ヘ行くためのアプローチとしてトレッカーに使われており、このような楽しみ方はどちらかというと邪道な部類に属します。純粋に景色を楽しみたい方には前述のダウンヒル・ツアーをアレンジしていくことを(まじで)おすすめします。以上、玉砕報告。